京都駅
京都駅を北側より
京都駅は、以前とは異なり、すっかり「街の中心の一つ」となってきています。しかし、京都はどちらかといえば、「河原町」周辺、もしくは「四条」あたりが繁華街でありました。ですので、日本の多くの都市とは違い、駅周辺が繁華街ということではなかったといえるでしょう。これは、歴史のある街ではよくあることで、鉄道が普及し始める時期よりもだいぶさ先に中心部が成立してしまい、少し郊外に駅ができるということになります。日本でも、新大阪駅など新幹線の駅を考えてくれれば分かりやすいかと思います。
以前の京都駅は、もうわたしもほとんど覚えていないのですが、今の大きな建物からは全く想像もつかないほど小ぶりの建物でした。そして、その当時は、京都の中心街としての河原町や四条の地位は揺るぎない物ではありました。近鉄デパートなどがあったとはいえ、京都駅は間違いなく「辺境の地」であったのです。しかし、ここ数年、京都駅に中心部が少しづつですがシフトしている感触はたしかにあります。ビックカメラやヨドバシカメラなどの大規模店が進出しているのは、かなり影響があると思います。
とはいうものの、飲み会を京都駅周辺で、というとさて、と首をかしげてしまう部分もないではありません(むろん多くのお店があるにはあるのですが)。やはりそこは、河原町周辺が積みあげてきた歴史をそう簡単に崩せるものではないのでしょう。しかし、人の流れは変わりやすいもの。それぞれに魅力のある場が形成されればと思っています。
- 作者: 荒川清彦
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