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葛飾北斎の「東海道五十三次」続報

以前のエントリーで、こんな記事を書きました。

kyototoday.hatenadiary.jp

その後、さすがにこれはどうかと思った人が多いらしく、京都新聞などでもこの件に関連するニュースが流れてきました。

東海道五十三次北斎京都市の観光案内が話題」

(『京都新聞』2017年05月25日ウェブ版)

この記事は、要するに上記の私のエントリーが指摘するように、「葛飾北斎東海道五十三次の作品を作っていたなんておかしい」ということを記事にしているものです。

実は、この話は正しくもあり、間違いでもあります。

まず、「正しい」方から言いますと、「葛飾北斎にも東海道五十三次をテーマにした作品はある」ということです。要するに、この山科駅の近くにあった観光案内そのものは、間違いではありません。偶然にも、ちょうど東京にあるすみだ北斎美術館では、企画展として「てくてく東海道北斎と旅する五十三次-」が行われています。

hokusai-museum.jp

期間は、2017年4月18日(火)〜 2017年6月11日(日)ですので、皆さんがこちらの記事を読んでいる時点では、すでに終了している可能性があります。しかし、事実としては、山科の観光案内の記述は「間違ってはいない」ということができます。

 

では、「間違っている」方は何か、と言いますと、より有名な歌川広重を無視して、わざわざ葛飾北斎の名前を出すというのは、一般的な観光用の掲示板としては大いに間違っている、と言わざるを得ません。「五十三次の作品は広重だけじゃなくて、北斎もあるよ」ということを強調するものであるならともなく、この看板はそういう意図のものではありません。また、どちらかというと北斎の中でもマイナーな作品であるものを、限られた字数の中で書く必要もないと思われます。「嘘ではないけれど、正しいとは言えず、観光用としては間違っている」ということだと思われます。

 

さすがに京都市も、これまでの駒札(この掲示板のようなものって、「駒札」っていうんですね)を撤去、新しいものに付け替えるそうです。まあ、それはそうでしょうね。

山科駅前にある立て看板の跡

上の写真は、駒札から説明板を取り除いたもの。気持ちはわかりますが、なんか書いておいたほうがいいような気もします。何にも書いてないのも、なんと言いますか、殺風景と言いますか・・・

 

 

それはそうと、この「駒札」(こまふだ)ですが、一般的な名詞ではないのでしょうか?というのも、手元にある『大辞林』にも『精選版 日本国語大辞典』のどちらにも載っていないのです。

広重 ― 雨、雪、夜 風景版画の魅力をひもとく

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