Google Map Diary: level 10を目指す京都のローカルガイド

京都のGoogleマップローカルガイド(Level 9)です。10を目指して修行中です。

【京都本】林屋辰三郎『京都』

なんと、1962年初版のロングセラー。
京都 (岩波新書)

京都 (岩波新書)

 

昔からずっと書店には置いてある本、という印象の定番の一冊。

なにせ出版されたのが半世紀以上昔という1962年。それでもコンスタントにある程度は売れ続けているというのは、素直に凄いとしか言いようがありません。新書は、率直に言って玉石混淆という状態で、一瞬にして書店から消え失せるものもあれば、この書のようにロングセラーとして売れ続けるものもあります。それは、第一にはもちろん内容の良さもあるでしょうし、コンパクトにまとまった形で最初に出た、という部分もあるかと思います。

著者は、日本中世史が専門の林屋辰三郎(はやしや・たつさぶろう:1914-1998)。立命館大学教授、京都大学人文研所長、京都国立博物館館長を歴任した方です。

無論、特に大幅な改訂もされていないみたいなので、記述は1962年のまま。よって、地下鉄はおろか、京都タワーもなければ、そもそもカラー写真もありません。全体的に古さを感じるのは仕方ないとは思います。それでも記述対象になっている神社仏閣は、21世紀の今でもさほど変容しているとは思えません。それ故に現在でもこの本は十分な価値を有しているのではないかと思われます。

いわゆる「京都本」はいろいろありますが、とりあえずの基本を抑えておくという意味では、この本はmust-readの一冊ではないかと思われます。

 

 なお;

南北朝 日本史上初の全国的大乱の幕開け (朝日新書)

南北朝 日本史上初の全国的大乱の幕開け (朝日新書)

 

同じ「林屋辰三郎」の名前で上記の本も出ています。発売日が2017年になっていて、一瞬「?」と思いますが、これは復刊したもの。『応仁の乱』ブーム?の影響と言っていいのか、「南北朝」に関心が高まったということで、こちらが発売されているようです。 

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