四条の京都
京都で「四条」といえば、どちらかというと河原町周辺の、狭義では先斗町あたりから、烏丸通までの東西の通りをさすものと思われます。京都外国語大学のあたりをさすということは、多分ないでしょう(でも、実はこの大学も四条通に面しています)。
四条のイメージは様々だと思いますが、やはり繁華街であることは疑いがないと思います。京都という都市の中心地の一つといえるでしょう。しかし、面白いのは、意外な部分で、「昔ながらの京都が残っている」ことです。
基本的には、この辺は繁華街としての宿命か、いろいろな部分で開発がされているのは、言うまでもありませんし、ブルジュ・ハリーファ、とまではいかなくても、そこそこのビルが建ち並んでいます。その中にあっても、歩道を歩いているだけでは分かりにくいーーというよりも決して分からないーー部分が、昔の京都を残しています。
四条通の一部は、実は、まだビル化されておらず、かなり昔のスタイルを残していると思われる二階建ての家があったりします。二階建て、つまり、祇園祭の山鉾の高さが残されているということになります。開発に取り残されてしまっている、と言ってしまえばそれまでですけれど、少しだけ、昔の四条通に思いを巡らすことができます。
近代以前の日本を想像するのは、なかなか難しいことですが、建物が低く、さらには電線がないというのは、倉敷の歴史景観地区あたりが有名だと思いますけれど、当然のことながら、四条通もかつてもそうであったんだろうな、と感じさせます。
*写真は、四条通を八坂神社に向かって。真夜中の一場面。信号のところに見えるのは、レストラン菊水。