Google Map Diary: level 10を目指す京都のローカルガイド

京都のGoogleマップローカルガイド(Level 9)です。10を目指して修行中です。

Yelp in Kyoto/Japan

まだ日本ではほとんど知名度がありませんが、サンフランシスコ発のレビューサイトにYelpというのがあります。

Purin at Fujiyama-Purin, Kyoto

わかりやすくいうと、SNS+reviewサイト、という感じなのですが、おそらく最大の特徴は、ほぼ全ての場所に評価をつけられるということでしょう。

食べログなどに代表されるレビューサイトは、その名前が示す通り、基本的にはレストランレビューサイトです。ですので、近所の歯医者の評判や美容院の評判などを知るにはちょっと不向きであったりします。幼稚園や塾、その他もろもろのお店がどういうところなのか、何を買ったらいいのか、安いのか高いのか、そういう情報を共有するサイトなのが、Yelpです。

もう一つ重要なのは、Community Managerという地元のお店とレビュワーたちをつなげるポジションがあり、彼ら・彼女らがイベントやオフ会などを企画し、いうなれば、お店と利用者たちの顔つなぎの役割を果たしているということです。上で、単にレストランのレビューサイトではない、ということを書きましたが、実際にヘアサロンに行ったり、お出汁をの取り方を学んだり、船に乗ったりなどの様々なイベントが企画されています。

さらに、もう一つの特徴があります。これは日本発のウェブサービスではなかなか望めないものなのですが、現在では国際的に展開しているということです。つまり、日本で使っているのと同じように、サンフランシスコでもシカゴでもオースティンでも、ベルリンでもパリでもロンドンでも、ジュネーブでもヘルシンキでもプラハでも、台北でもクアラルンプールでもマニラでも、全く同じように使えるのです。もちろん、現地のビジネスの評価そのものは、現地の言葉で書かれているものが多く、日本語での評価はまだまだ絶対数が少ないですが、英語で書かれている部分は多いので、現地の言葉がわからなくても、かなりの部分で役に立つのではないかと思います。また、iPhone用のアプリには翻訳機能が付いていますので、もちろん万能とはいえませんが、それなりに内容は読むことができます。なお、アメリカでのYelpの影響力は凄まじく、もちろん「国民性」もあると思いますが、一店舗に対し、何百というレビューが付いていることも珍しくはありません。ちなみにサンフランシスコのアップルストアには882件のレビューが掲載されています(なお、日本語ではまだ書かれていません)。

このような特徴をもつYelpですが、アメリカではすでに10周年を迎え、日本では2014年4月9日からスタートしており、ここ京都では3月7日にコミュニティーマネージャーが就任し、活動が始まっています。

 

すでに何度かイベントも開催され、東山にあるArabica Kyoto(超オススメカフェ)でもイベントが行われました。

at Arabica Kyoto

 

本国アメリカでは、先ほど書いたようにすでに10年以上の老舗サービスになりつつありますが、日本ではまだまだようやく一年を超えたところで、なにもかも、まだ「これから」という感じなのは否めません。特にレストランなどのレビュー/案内サービスとしては食べログぐるなびなどの先行サービスがありますし、色々な点でこなれていない、という部分もあります。なにより、情報量が圧倒的に足りません。関東・関西あたりはだいぶ埋めましたが、その辺りから少し外れると、ほとんど何もない、というのが現状です。この圧倒的情報不足をどれくらい埋めていくかが、かなり重要なポイントになるのではないかと思います。

現在、地元を仕切るコミュニティーマネージャーは、日本では東京・横浜・京都・大阪・福岡と五人がいますが、これだけでは全く足りないのは明らかです。というよりも一人で担当する範囲が大きすぎると思われます。東京を一人で担当するなんて、ほとんど狂気の沙汰としか思えません。おそらく理想的には、皮膚感覚ですが50万人都市に一人くらいいると、かなりきめ細かいイベントなりサービスなりができるのではないかと思います。

 

鮨

もう一つ。YelpにはEliteという制度があります。有用なレビューを数多く書いたりすると、結構突然に「あなたはエリートになりました!」というメールが届き、自分のページにはEliteのバッジが表示されます(なお、わたしは2014、2015年のエリートです)。これは都市ごとの扱いですが、エリートになると、エリートのみ招待されるイベントなどに参加することができます。エリートは基本的にYelpのヘビーユーザーなので、世界中どこに行っても写真を撮り、チェックインをし、レビューを書きまくっています(京都でも世界中のYelp Eliteたちが多くのレビューを書いています)。

 

一応、日本では東京オリンピックくらいを目指して知名度/利用度を徐々に上げていきたい、ということのようですが、さてさてどうなりますやら。