街のユーザーインターフェイスを考える
日本の街はヨーロッパなんかと比べると随分と歩きにくい街だなという気がします。
最近ようやく京都市も四条通りなどに手を入れて、歩きやすく歩道を広げる工事を行いました。
ところが、ちょっと驚いたのは、この当然の方針に思っていた以上に反対する声が多かったということです。曰く、渋滞が増える、緊急の場合はどうするんだ、などなど。
このように、繁華街の歩道を広げるのは当たり前すぎて反対意見が出るはずもない、もし出るのであれば、歩道が狭すぎる!ということだと思っていたのですが、残念ながらそういうことでもなかったようです。これはかなりショックでした。
理想を言えば、四条通り、少なくとも河原町通から烏丸通までは、一般車両の通行を原則禁止するくらいでちょうどいいのではと思っています。バスとタクシーで十分でしょう。例外的に業務用の車両くらいで十分なはずです。さらに言えば、河原町は三条から四条まで、三条通りも河原町から烏丸通までも完全に終日歩行者天国にしてしかるべきであると思うのですが、こういう意見は極端なのでしょう。しかし、もともと車が大手を振って通行できるような道の広さを取ってあるわけではありませんから、排除すべきは車なわけです。
しかし、こういうことはなかなか理解されないようです。
さらに驚いたのは、祇園の花見小路です。どちらかというと、観光用の通りという性格が強い通りでもありますが、なかなか風光明媚な通りでもあります。しかし、ここはタクシーはおろか、大型バスでさえも堂々と乗り入れができるという実に信じがたい通りなのです。なんでそんな暴力的なことができるのかは、全く理解できません。臨時的に交通規制が引かれることはあるようですが、その目的はあくまで渋滞緩和であって、歩行者を優先させるためのものではありません。妥協策としてでもいいですから、せめて時間を区切って完全車両通行禁止にして欲しいところです。
「街のユーザーインターフェイス」というのは私の造語ですが、どういう街にすれば、魅力的な街になるのか、ブランド力を上げることができるのか、いろいろ考えていきたいと思います。